2018年10月20日土曜日

クレイジーピッグ初体験から20年

 1998年10月撮影

 「本場イギリスでモーターヘッドのコンサートを観たい」という夢を実現すべく、今から20年前に初めてイギリスへ行った。当時はまだネットがなかったので、何の情報もなく、英語もわからなかったが、どうにかなるだろうと楽観的に考え、単身渡英した。
その旅にはもうひとつの目的があった。それは「クレイジーピッグのロンドン本店へ行く」というものだ。日本で売られていたことも知っていたがどうしても本店で買いたかったからだ。

 199810月、ブリクストン・アカデミーでモーターヘッドのコンサートを体験し、耳鳴りと興奮が冷めやらぬまま、その翌日、ロンドンのコヴェントガーデンにあるクレイジーピッグを訪ねた。ネットもスマホもない時代、事前にメモした住所と地図だけを頼りに店を探す。知らない街、知らない通り、知らない言葉、知らない人々…、宝の地図をたどる冒険家のような気分だ。セブンダイアルズというサークル交差点からショートズガーデンズへ入り、しばらく進むと、スカルの大きな看板が見えたので、あそこだ!と思い、ドキドキしながら速足で向かう。

店へ入ると、そこはウッド調の落ち着いた雰囲気で、ショーケースにはシルバージュエリーがずらりと並ぶ。スカルリング以外にもインディアンジュエリーや女性向けのアイテムが数多くあった。その中から目当てのスカルリング「サイコキラー」を見つけ、購入した。それは21歳だった私にとって、自分の力で探し当て、やっと手に入れた宝物のようなものだ。

デザイナーでオーナーのアーマンド・セラ氏とも対面し、モーターヘッドのコンサートを観るためにロンドンまで来たことを伝えると、「モーターヘッドかい?ウォーピッグのリングを作ったことあるよ」とそのリングを見せてくれた。その時のことは今でもよく覚えていて、リングの裏に彫られたスペードを見た時、そのかっこよさに衝撃を受けた。

また、アーマンドとギターやロックの話で盛り上がったことは言うまでもないだろう。彼と彼の妻ジャネット氏は私の拙い英語を丁寧に聞いてくれ、彼らの誠実な態度にも惹かれた。年齢や国籍、言葉の壁を超え、ロックミュージックを通じて交流を深めた。それはショッピングというよりも、クレイジーピッグという体験だったのだ。

あれから20年・・・その時購入したスカルリングは長年の使用で傷や変色がだいぶ目立つが今でも着用している。他方、アーマンドとクレイジーピッグは今もロンドンの同じ場所でスタイルを変えずにジュエリーを作り続けている。変化したことといえば、昨年11月に同ブランド初となる旗艦店の東京店がオープンしたことだ。それに合わせてアーマンドが来日した際も、彼とはギターやロックのことで話が弾んだ。お互いにギターキッズのままというわけだ。

クレイジーピッグは4年後にブランド創立30周年を迎える。また我々ファンがあっと驚くようなサプライズがあるかもしれない。でもきっとその時もロンドンの同じ場所で同じやり方でジュエリーを作り、アーマンドはギターに夢中になっているに違いない。彼のブレない性格がクレイジーピッグの核でもあるのだから。(Shuhei Hasegawa



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