クレイジーピッグの盟友 shu 氏より寄稿いただきました。
クレイジーピッグ、アーマンドと妻のジャネットを良く知る shu 氏が、その作品と同じくらい魅力的な彼らの誠実な人柄を語ってくれました。
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ロックとギターを愛する優しきクラフトマン
クレイジーピッグは今月でオープン24周年を迎えた。
以前、同ブランドのオーナーであり、デザイナーのアーマンド・セラ氏の仕事に対するブレない姿勢について書いたが、ユーザーに対する態度もブレることはない。
shu 氏が渡英した際のスナップ写真、あのレンガの色を見ると沢山の思い出がよみがえります…
どんな人にも対等に優しい
彼と彼の妻であるジャネットさんは、現在もロンドンにある店のカウンターに立ち、訪れる人々を出迎えている。
彼らは、相手の国籍や人種、年齢や性別、言語(英語が分からない人)を問わず、「どんな人に対しても対等に優しく接する」という姿勢を持っており、態度に裏表がない。
相手が、著名なミュージシャンであろうと、外国人観光客であろうと、スペシャルオーダーであろうと、リング1個の購入客であろうと、彼らは常に一貫した態度で、多くの人たちと会話をし、仕事を進めている。
デザイナーであり続ける
デザイナーとして成功した後もセラ夫妻の態度が変わることはない。
昨今、デザイナーやショップ店員のライフスタイルやファッションに注目が集まることがあるが、セラ夫妻は表舞台に出るようなことはしない。
彼らは、1992年のブランド設立以来ずっと、デザイナー/スタッフという立場を貫き続けている。
その姿勢からは職人としての意識の高さが感じ取れる。
おそらく、主役となるのは自分ではなく、アイテムであり、それを着けるユーザー、と考えているのだろう。
人と人とのつながり
また、彼らの態度にはユーザーに対する仲間意識が感じられる。
例えば、ロックファンが来店すれば、その話に耳を傾け、自分たちの体験や思い出を語ることもある。
ギターコレクションを紹介することもしばしばだ。
彼らは、自分たちのアイテムや店を通じて、「人と人とのつながり」を大切にしているに違いない。
クレイジーピッグに多くの人が集まる理由は、その独創的なデザインのみならず、彼らの変わらない姿勢と豊かな人間性にある。
だからこそ、24年もの間、ファンに愛され続けてきたのだろう。
クレイジーピッグへ行くことは、彼らの優しさに会いに行くことでもある。
来年はいよいよ25周年。
どんなアイテムが生まれるのか、今から待ち遠しい。(shu)