29周年を迎えたばかりのクレイジーピッグの創業者であり現在も唯一のデザイナーを務めるアーマンド・セラに最近の状況についてインタビューしました。ロックダウン中の過ごし方や新アルバムの進捗、日本の皆様への感謝の気持ちなどを語ってくれました。
Q1. まずはクレイジーピッグ29周年の日を迎え、どんな気分ですか?
A1. 何より長年クレイジーピッグのジュエリーを愛用してくれるファンの皆さんにお礼を言いたいね。いつもありがとう。1992年3月に店をオープンしてから休むことなく走り続け、気が付いたら29年経っていた感じかな。本当にあっという間だよ。
こんな状況(COVIDの影響によるロックダウン)なので、お得意様たちと29周年のパーティーができなかったのは残念だったね。来年の30周年には何かできたらいいなと考えているよ。
Q2. ロックダウン中はどのように過ごしている(過ごした)のですか?
A2. まず、全従業員の雇用の確保が最優先だったので、そのためにいろいろと動いたよ。なんといっても彼らはクレイジーピッグの宝だからね。次にこの状況下でオンラインストアや日本の皆さんからの注文をいかに早く確実に仕上げるかについて考え、行動したね。世界中がこんな大変な時にもクレイジーピッグを忘れず、商品を購入してくれるお客様のために何がすべきか、何ができるかを考えたよ。
それ以外では皆さんと同じように家の手入れや片付け、ガーデニングといった日常のことをしたよ。あとはいつもの通り、自宅のスタジオで毎日4~6時間ほどギターの練習をしたよ。イングヴェイやポール・ギルバート、お気に入りのバンドであるパトゥとかね。練習は大事だよ!
Q3. 今回のコロナ禍はあなたの日常生活にどのような変化を与えましたか?ジュエリー製作の仕事にも何か影響はありましたか?
A3. ロンドンのロックダウンはかなり厳しい規制だったので、外出の機会もほとんどなく、この冬はちょっと風邪もひいていたので、あまり工房で作業することができなかったんだ。でも進行中の新デザインはそれなりの数があって、年内にはそのうちいくつかを発表するつもりだよ。
Q4. ロックダウン中は以前のように店でお客様とおしゃべりしたり、友人と気軽に会うこともできなかったと思います。はやりストレスフルでしたか?
A4 そうだね。とてもストレスフルだったよ。友人たちと会ったりレストランに行ったりというのができなくなってしまったからね。それに自分の店に行けなくなってしまったのがとても寂しかったよ。私は店でお客様といろいろな話をするのが大好きだからね。とにかく厳しいね…
Q5. ロックダウン中、いつもより多くの時間をスタジオで過ごしたのではないかと思います。(実際そのようでした)新曲づくりや新アルバムの作業も進みましたか?
A5. 新アルバムのレコーディングは既に終わっていて、13曲の内、11曲はミックスも終わったよ。残り2曲のミックスが終わったらいよいよ新アルバムの完成さ。ロックダウンの影響で当初の予定よりも完成は延びてしまったがね。ベースはスチュアート・ハム、ドラムはジョナサン・ムーバーの凄腕ミュージシャン、キンクスのスタジオ「KONK」でミックスしてるんだ。
Q6. 来年はいよいよ30周年です。なかなか先を見通せない状況ですが、何か特別なイベントは計画していますか?差し支えない範囲で教えてください。
A6. そうだね…来年の今頃の世界がどうなってるか分からないけど、皆に喜んでもらえるような何かをできたらと思ってるよ。とびきりの新作と一緒にね。
Q7. 英国でのコロナ禍の状況に関する報道がある度、熱心な日本のクレイジーピッグ・ファンからあなたや従業員の皆の安全を願うメッセージが届いています。日本のクレイジーピッグ・ファンにメッセージをお願いします。
A7. 日本の皆さん、いつも熱心なサポートを本当にありがとうございます。心から感謝しています。おかげさまで私も従業員の皆も健康で安全に過ごしています。この先も店は続けますし、日本の皆さんやその他の国々の皆さんからの注文も可能な限り早く仕上げられるよう皆でベストを尽くします。今はロックダウンが解除され、これまで通りに店を開けることを楽しみにしています。
そして、日本の皆さん健康と安全には充分にお気をつけて。それが一番大事です!
アーマンド・セラより
如何でしたか?コロナ禍において、毎日4~6時間もギターを練習していたという、予想通りの面だけでなく、従業員の雇用維持やロックダウン下のロンドンにおいてお客様からのご注文を滞りなく処理することを最優先に行動したなど、普段とは違うアーマンド・セラの経営者としても素顔も垣間見えたのではないでしょうか。
また機会を見つけてインタビューしてみたいと思います。