2018年8月25日土曜日

5 ways this retailer has rocked the high street for 26 years

先日、英国のクレジットカード会社 Barclaycard がクレイジーピッグの記事を掲載しました。基本的にはクレジットカード会社の会報のようなものですが、アーマンド・セラのビジネスに対する信条などが垣間見えて興味深かったので、抜粋で翻訳してみました。

ロンドンで堅実なビジネスを26年間営んできた5つの秘訣

Barclaycard チームによると、消費者は特別な雰囲気や感覚、自発的な体験を作り出すブランドをよく覚えているそうだ。

言い換えれば、消費者がどのブランドを気に入って購入するかは、価格のような取引要素以上のものに基づいているということだ。
それを念頭に置いて以下のような素晴らしい体験を顧客に提供することは、どんな業種であれ、これからの時代を生き残り成功するための重要なカギとなることだろう。

Barclaycard のビジネスパートナーである CRAZY PIG DESIGNS - ロンドンに店を構えるロックスターのためのハンドメイドのジュエリーショップ - は1992年からロンドンのハイ・ストリートで繁盛してきた。

彼らは今年の Barclaycard プレゼンツのロックサマーフェスティバルの VIP ホスピタリティに招待された。そこで彼らに、これまでどのように顧客に特別な体験を提供し、繁盛してきたかを訊いてみよう:

1. 正真正銘の本物であり、誠実であること
クレイジーピッグのオーナーであるアーマンド・セラは言う。
「我々のビジネスの根幹をなすのは本物であり誠実であることで、常にそうあり続けてきたね。創業以来、デザインやそれを形にするためにワックスを彫る作業を私のこの手で行い、それをロンドンの私の工房で貴金属に鋳造してきた。そう、クレイジーピッグのジュエリーは常に倫理的な環境-目先の儲けなどに惑わされ妥協することなど決してない-で生産されているんだ。」

アーマンドは次の言葉も加えた。
「お客様には、20年、30年と愛用した後は自分の子供たちが受け継ぐことができる、そんな指輪やブレスレットを購入してもらいたいと思うね。クレイジーピッグのジュエリーは、購入したお客様が得る満足感や誇りといった見返りのための、ちょっとした投資のようなもののように感じているよ。我々が本物のブランドであることを知るお客様であれば同じように感じるだろうね。」


2.顧客の求める存在でありながらも、求められていないものも持ち合わせる
顧客が、あなたにどうあって欲しいかを知ること(そしてそうであること)は非常に重要だ。しかし人々は良い驚きを好むものでもあるので、顧客があなたに期待していないようなこともできれば、あなたはより強い顧客の愛顧を勝ち得ることだろう。
アーマンドは言う。
「先日、ハイドパークで行われた『Barclaycard presents British Summer Time festival』のVIPホスピタリティエリアに招待されたことは本当にエキサイティングだったね。そこで、その週末にプレイした多くのバンドのファン達に会えたのは Barclaycard のビジネスパートナーとしては貴重な機会だったね。いつもと違う場所とシチュエーションだったけど、彼らはまさにクレイジーピッグに相応しい人々だったよ。」


3.情報や経験、商品を作り出し、”特別感”を提供する。

(そういう店や場所はたくさんあるが)セールやプレゼントだけが”特別感”のすべてではないだろう。顧客に、彼らがブランドにとって大切な存在だと感じてもらうことも”特別感”ではないだろうか。結局のところ顧客がいなければビジネスは成立しないのだから、彼らに特別だと感じてもらうことを忘れてはならない。これは他にはない情報や経験、商品を提供することに他ならない。

クレイジーピッグでは、美しく独創的なハンドメイドのジュエリーとそれを購入する体験を提供することで顧客に”特別感”を与えているといえるだろう。

アーマンドは言う。
「世界中、大量生産品で同じようなモノばかりだけど、私の店はそれ自体が体験かの如く、他とは違うものを提供しているよ。そして、ソーシャルメディア上で皆が誇らしげにクレイジーピッグのジュエリーを他の人と見せ合っているのはクールだね。」

アーマンドは次の言葉も加えた。
「他所から商品を買ったり、どこかよく分からないところで自分たちのジュエリーを大量に作ることだってできただろうけど、それはクレイジーピッグの顧客が望んでいることではないよね。」

キャビネットにディスプレイされたジュエリーを購入する場合も、アーマンドと相談しながら特注品を作る場合も、あなたはすぐにクレイジーピッグのプロセスにいることを感じることだろう。アーマンドはすべてのデザインを手作業でワックスから彫りだす。極限まで細部にこだわった彼のジュエリーを見ると、クラフトマンシップの定義とは何かを知ることになるだろう。

4. コラボレーションは顧客に新たなものを提供する方法ではあるが、慎重であるべきだ。
アーマンドはコラボレーションには慎重だが、それは当然のことである。
コラボレーションは顧客のブランドに対する期待にフィットするオリジナルで特別なものを提供するだろう。しかし、アーマンドはコラボレーションとは、商業的にクレイジーピッグがより多くの人々に認知されることや、これまでとな異なるマーケットやソーシャルメディアからのアプローチをもたらすべきとも考えている。

アーマンドは自身のブランドとフィットしないと感じたら、相手が有名どころのブランドであろうが、大きな儲けが見込めようがコラボレーションの誘いに乗ることはない。しかし、日本のストリートウェアブランドの A Bathing Ape や英国の動物画家 Dave White とのコラボレーションでは彼らと密に協力し限定商品をリリースしてきた。

5. グローバルな展開を検討する
日本では、クレイジーピッグは長らく人気のブランドだったが、ここにきて結びつきがさらに強くなった。

Barcleycard の決済システムを使用して英国内外に販売するだけでなく、アーマンドは新たにオープンした東京店で日本の顧客に彼のジュエリーを直接販売している。
これまでの第三者を通じての販売では、様々な理由から日本の顧客は1年近く納品を待たなければならなかったので、アーマンドは日本の顧客により良いクレイジーピッグ体験を提供するため、日本の東京に店をオープンすることを決断した。
すべての顧客に住んでいる場所や買い物の方法にかかわらず、等しく良いショッピング体験をして欲しいという願いがこの決断を後押しした。


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