片目のない猫、ビンクス(BINX)の飼い主さんがロンドン本店を訪れ、ペアでキャットリングを購入したそうです。その際、ビンクスの目の色に合わせたペリドットを左目に入れたいとのご依頼を受けました。もう片方は黒くいぶして目立たないようにしてみたのですが、仕上がりがいまひとつだったところ、工房長が閃きました。
鋳造(製品の形をしたワックスを石膏に埋没、それを炉で焼きワックスを焼失させることによりできた空洞に溶けたシルバーを流し込んで製品を作る作業)前のワックスの段階で右目を加工することにしました。具体的には、ワックスを盛り右目を閉じました。
ワックスを鋳造し、形を整えた状態がこちら。これからビンクスの目の色に合わせた薄緑色のペリドットをセットするそうです。
自身のデザインの完成度に自信と誇り、そして何より強い責任感を持つアーマンド・セラは、デザインを変更するようなカスタマイズの依頼には基本的には首を縦に振りません。しかし、大の動物好きでもある彼も、飼い主さんのこの愛情あふれるご依頼にはすぐさまOKを出したようです。
短毛種を長毛種に変更するといった極端な変更は難しいですが、猫ちゃんの目の色に合わせた石のセットや桜耳など、ご要望がありましたらご相談ください。
Cat Ring
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