2022年12月30日金曜日

スペシャルインタビュー2022 / アーマンド・セラ 後編

アーマンド・セラへのインタビュー後編です。
前編はこちら↓

- 2022年のもう一つのハイライトといえば、ついに新譜『MUDHOG』がリリースされました。評判は上々ですか?

アーマンド・セラ(以下A): 今回の『MUDHOG LP』 はお金を得ることや有名になることが目的ではなく、いわば私の音楽への愛の結晶として作ったものなんだ。これまで数えきれないほど買って聴いてきた、古めかしいLPレコードという媒体に自身のギタープレイを記録 -遺産- として残しておきたかったんだ。どのトラックもとても楽しみながら作ったよ。唯一の問題はCOVIDによるロックダウンだね。あれのおかげで、完成まで当初の予定よりもかなり時間がかかってしまったよ。

- 個人的には「Nothing To Say」「100 Miles」「Hell Bound Steaming Train」の3曲がお気に入りです。あなたのお気に入りの曲を教えてください。

A: 一曲挙げるとしたら「THE BLACK」かな。テーマも曲自体も、ものすごくヘヴィなんだ。日本の映像作家にミュージックビデオも作ってもらったんだ。彼女はとても良い仕事をしてくれたので、皆さんにも観て、聴いてほしいな。

*「THE BLACK」のミュージックビデオは YouTube にてご覧いただけます。

- ビートルズの「Drive My Car」のカバーが収録されていたのは少し意外でした。しかもかなり大胆にアレンジされていましたよね?

A: 「Drive My Car」はビートルズのカバーというより、私の好きなバンド”STRAY DOG”のブートレグにこの曲が収録されていて、それが結構良かったから、私もそのスタイルでプレイしてみたんだ。

- カバーのカバーというわけですね。音楽マニアのあなたらしいエピソードです。このアルバムにはあなたの貴重なヴィンテージ・ギターのコレクションが多く使用されているそうですね。どの曲にどのギターを使うと決めたのですか?決めるのには時間がかかりましたか?それとも直感ですぐに決まったのでしょうか?

A: それぞれの曲で異なるミュージシャンがプレイしている姿を考えてみたんだ。例えば、この曲だったらリッチー・ブラックモアがメインパートを弾いてレスリー・ウエストがリードパートを弾くとかね。他のあの曲ではピート・タウンゼントがリズム、ジェフ・ベックがリードとか。これはそう簡単に実現できるものではないので、彼らが実際に使っていた(現在はアーマンド・セラのコレクションである)ギターやアンプを使って自分で弾いたんだ。彼らの使っていたギターを使うときは彼らのプレイスタイルやフィーリングを取り入れたりもしたよ。まあ、そんな感じでギターやアンプを選んだよ。

- MUDHOGとしてステージに立つ予定はありますか?また、ちょっと気が早いですがMUDHOGの次のアルバムや未収録曲発表の予定はありますか?

A: ライヴについては、私とスティーヴ(Vocals)は英国、ストゥ・ハム(Bass)とジョナサン・ムーヴァー(Drums)はアメリカに住んでいるから実現は難しいかもね…でも、レコードが超たくさん売れたらやるしかないね!今回のアルバムには13曲入ってるんだけど、それとは別にまだ作りかけが8曲あるんだ。時間が作れたら、これらのレコードを作りたいんだ。

- レコードがたくさん売れることを祈りましょう!そして、残りの8曲も楽しみです。あなたはジュエリー作りだけでなく、GUITAR EXP(ヴィンテージ・ギターのコレクションブック)やMUDHOG(最新アルバム)など音楽関係の活動も非常に精力的です。今後の音楽活動やその他の活動についての計画を差し支えない範囲で教えていただけますか?

A: GUITAR EXPに収録されているギターや機材の展示について、いくつかの美術館や博物館と連絡を取り合っているんだ。GUITAR EXPを出版してからもギター・コレクションは増え続けているから、これらもそのうちまとめて紹介したいね。それと自伝を書いてるんだけど、それが進行中だよ。

- なんと自伝!それは楽しみです。さて、日本には献身的なあなたのファンがたくさんいます。彼らはとてもあなたに会いたがっています。インタビューの締めくくりとして彼らにメッセージをお願いします。

 A: 5年前に初めて日本に行ってから、日本のことが本当に好きになってしまったよ。もう一度、その時は前回よりももう少し長く滞在して皆さんとまた会いたいな。日本のファンの皆さんは本当に義理堅く熱心で丁寧で親切で…私がどのくらい感動したかを説明するのは難しいくらいだよ。皆さんのサポートには心から感謝しているよ。クレイジーピッグのジュエリーをたくさんコレクションしてくれている人も、一つだけしかもっていない方も、私の作品に満足してくれていたらとても嬉しいよ。皆さんのためにジュエリーを作ることを誇りに思う。皆さん、本当にありがとう!良い新年を迎えてください!!


前後編でお届けしたインタビュー、いかがだったでしょうか?膨大なギター・コレクションからどうやってギターを選んだのか、なかなか興味深い内容だったのではないでしょうか?また、次のレコードの情報だけでなく、「自伝」という新情報まで飛び出してきました!

2023年もアーマンド・セラの創作活動から目が離せそうにありません。

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