今回は、クレイジーピッグとそのオーナーでありデザイナーであるアーマンド・セラの姿勢に関して書かれていますが、私も一ファンとして、とても共感できる内容でした。
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CRAZY PIGのブレない姿勢
ブラックレザーやスタッズ、ピアスやタトゥーといったような、かつての異端的ファッション・アイテムは正統となり、内と外の境界はあいまいになりつつある。そのような状況において、クレイジーピッグは、今もなおダークサイドの匂いに満ちている。
デザイナーのアーマンド・セラ氏は、1992 年にクレイジーピッグを設立する前から、スカルをモチーフとしたジュエリーを制作してきた。ハードなデザインを中心に、シンプルなものからフェミンなものまで、さまざまなデザインとアイテムを生み出すことで、その幅を広げ、進化を遂げた。だが、そこには、ブランド設立以来の一貫したスタンスが見える。
「ブレない」スタンス
振り返れば、セラ氏は、四半世紀以上ものあいだスカルリングを作り続けてきた。その間、彼の姿勢がブレることはなかった。シルバーブームに乗らない、大量生産もしない、店舗も増やさない、オーソドックスなデザインに路線変更することもない。デザイナーとして成功したあとも、彼の仕事に対するスタンスとその作風が変わることはなかった。彼は「スカルリングの作り手」という孤高の存在であり続けたのだ。
クレイジーピッグは、設立から変わることなく、今もロンドンのコヴェントガーデンに店舗兼工房を構え、そこでジュエリー制作に取り組んでいる。そして、ハードなデザインとハンドメイドを守り続けることで、唯一無二のスタイルが確立されているのである。
かつて、彼は「自分の目が届くこの工房で作ることが大事なんだ」と語っていたが、今もそのスタンスを貫いており、彼の信念を強く感じる。
「オンリーワン」なアイテム
現在、クレイジーピッグのアイテム数は 1000 を超えるが、ニューアイテムがリリースされるたび、われわれファンの期待を裏切ることはない。ジュエリーという小さなアートのなかには、誰にも真似することのできないクレイジーピッグらしい世界が刻まれている。
独創的な発想と写実的な表現から生み出される数々のアイテムは、絵画のような緻密さと彫刻のような迫力を併せ持ち、怪奇的で、反逆的で、物語性を持ち、自然や音楽に対するリスペクトにあふれていて、その作風がブレることはない。
その一方で、彼のアイテムはマンネリ化とは無縁だ。「スカル」という制約の中で知恵を絞り、毎回違うものを作り、それぞれが個性を持ったオンリーワンなアイテムを制作している。彼のあくなき追求(スカルに対するブレない姿勢)が、ブランドイメージを構築したのである。
現代の混沌としたファッション・シーンにおいて、クレイジーピッグのアイテムが、他と一線を画し、強烈なオーラを放ち続けているのは、そこにアーマンド・セラ氏の一貫した思いが込められているからに違いない。そして、それこそがクレイジーピッグらしさだ。(shu)
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